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今日は何読む?-戯曲を読もう-

演劇の台本(戯曲)の感想ブログ

野田秀樹「パンドラの鐘」

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あらすじ

物語の舞台は、大平洋戦争開戦前夜の長崎。歴史の謎に惹かれ、考古学者たちが掘り出したのは、土深く埋もれた巨大な古代の鐘。 
その鐘の姿から、歴史から遠く忘れ去られた古代王国と、 鐘と一緒に葬られた古代の秘密が浮かび上がる。決して覗いてはならなかった「パンドラの鐘」に記された王国滅亡の謎とは?そして、古代の光の中に浮かび上がった<未来>の行方とは・・・?

 

 

感想

面白い。読みやすい。テンポがすごくいい。

登場人物のことが好きになれるけど、寄り添えすぎないフィクションに浸れる感じ。舞台みたくなった。ロマンスありき。女子の方が好きなんじゃないだろうかと感じました。

 

野田地図は「エッグ」の再演と「逆鱗」、2回の観劇をしていて『あれ、私にはあわないぞ・・・』と思ったばかり。でも戯曲は面白い。うーん

舞台が合わないのだろうか、作品が合わなかったのか・・・

 

好みではあるんですが、戦争を絡めてくる作品が苦手です。

もちろんいままでみた中でそれでも優れた作品はあったけど、萎えちゃう。戦争ってすごく影響力が強い。戦争だから悲惨、つらくて苦しくて大変で死んじゃって、戦争ってだけでドラマがありすぎる。野田地図の作品は「エッグ」も「逆鱗」もこの「パンドラの鐘」も背景には【戦争】がある。描きたいことなんだろうけど・・・それがなくてファンタジー、フィクション作品でいいんじゃないの?っていう感じです。そんなこと言ったら怒っちゃうひとも出てくるだろうけど・・・でも野田地図は【戦争】をチラつかせないとこまでが面白いと思うので。

 

パンドラの鐘」も原爆がチラついたとこであーやっぱ戦争ものなんだ、って少し残念な気持ちになってしまって。

 

パンドラの鐘」の初演は1999年、この間見た「逆鱗」は2016年の作品、15年以上戦争もの書いてるのか、はたまた原点回帰?他の作品も読んでみようと思います。

 

全部最高面白かった!とはならないけど、前半やテンポがすごく好きだったので結論は面白かったということです。

野田秀樹「20世紀最後の戯曲集」に収録されています。